No.37
2025/12/08
中小企業がDXに踏み出せない5つの理由と解決策|失敗しないDXの始め方

こんにちは!
名古屋をはじめ、愛知、岐阜、静岡を中心に経営コンサル、補助金申請サポート、そしてDXコンサルを行う株式会社マツリブの細川です!
今回は会社のDX化についてありがちな悩みがテーマです。
「DXを進めたいが、何から手をつければいいか分からない」 これは多くの中小企業経営者様から伺う共通の悩みです。
「DX(デジタルトランスフォーメーション)」という言葉は広く浸透しましたが、現場では “システム導入=DX” と誤解されてしまうケース が後を絶たず、これがDX失敗の最大の要因になっています。
しかし本来のDXとは、「経営課題をデジタルの力で効率的・再現性ある形に変革する取り組み」 です。 正しく取り組めば、売上アップ・利益改善・業務効率化・属人化解消に直結する強力な武器となります。
では、なぜ多くの中小企業でDXが進まないのでしょうか? そこには明確な「5つの壁」が存在します。
目次
■ 理由①:DX=システム導入と誤解している
中小企業がDXに躊躇する最大の原因は、以下のような誤解です。
・「ITツールを入れればDXになる」
・「システム導入は高額で難しい」
例えば、「Excelの限界を感じてクラウド化したい」「紙業務をなくしたい」といった課題に対し、いきなり大規模なシステムを導入する必要はありません。
DXの本質は「課題の可視化」にあります。
課題さえ明確になれば、解決に必要なツールは自然と決まります。まずは「ツールありき」の考えを捨てることが第一歩です。
■ 理由②:自社の経営課題が明確でない
DXが失敗する企業の多くに共通するのが、「何を改善したいのか明確でないまま進めてしまう」 点です。
目的が曖昧なままでは、以下のような「負のループ」に陥ります。
・よく分からないまま高額ツールを導入する
・効果測定ができず、コストだけがかさむ
・現場が混乱して、逆に非効率になる
▼ 中小企業によくある経営課題
・属人化: 担当者がいないと業務が止まるブラックボックス化
・可視化不足: ミスが多く、どこで詰まっているか分からない
・人手不足: 採用難で、今いるメンバーで回すしかない
・Excelの限界: データが重い、共有ができない、壊れる
・管理不全: KPIや財務状況がリアルタイムで把握できない
まずは経営者自身が 「本当に改善したいこと(=経営課題)」 を洗い出すことが、DX成功の絶対条件です。
■ 理由③:人材不足・担当者不在で進められない
「DXリーダーがいない」「デジタルに強い社員がいない」 これも非常に多い悩みです。
中小企業では「なんとなくPCに詳しい若手」をIT担当に任命しがちですが、これでは失敗リスクが高まります。なぜなら、DXには 「経営と業務フローへの深い理解」 が不可欠だからです。
社内に適任者がいない場合は、無理に採用や育成をするのではなく、外部のDXコンサルの伴走支援を活用し、社内でできる部分を徐々に増やす という進め方が最も現実的かつ近道です。
■ 理由④:費用対効果が見えない
「DXにお金をかけても、本当に回収できるのか?」 これは経営者として最も重要な視点です。
DXによる変化は、事前に「見える化」しづらいため躊躇しがちですが、次のような変化が起きれば費用対効果は一気に高まります。
▼ DXによる具体的な改善インパクト
・毎日30分の入力作業がゼロになる
・現場と事務のやり取り(確認作業)が半減する
・ミスによる「手戻り工数」がなくなる
・営業管理が改善し、売上機会の損失が減る
・原価管理の精度が上がり、利益率が向上する
着手する前に、「この課題が解決すれば、これだけの利益・時間が生まれる」という数値を試算するプロセス が重要です。
■ 理由⑤:現場が変化を嫌がる(抵抗・反発)
DX最大の壁は 「現場の反発」 です。
・今のやり方に慣れているから変えたくない
・新しいシステムを覚えるのが面倒
・「自分の仕事が奪われる」と感じる
こうした感情は、企業規模に関わらず必ず発生します。 重要なのは、現場が反対しているのは「DXそのもの」ではなく、「急激な変化や押し付け(=導入の進め方)」 だという点です。
現場を巻き込むには、「小さく始める(スモールDX)」 が鉄則です。 まずは現場の悩みを起点にし、「これなら楽になる」と実感できる小さな改善から取り組むことが、協力を得るカギとなります。
■ 解決策:段階的DX・伴走支援が成功の近道
中小企業が失敗せずにDXを進めるための「3ステップ」をご紹介します。
Step1:経営課題の特定(可視化)
まずは現状を整理します。
・属人化している業務の洗い出し
・Excel管理で限界がきている部分の特定
・現場のミス・工数のボトルネック整理
・財務管理やKPI管理の弱点把握
Step2:小さな改善(ミニDX)から始める
いきなり高額なシステムは入れません。
・低コストまたは無料のツールで業務改善
・紙業務のデジタル化(スキャン保存、共有化など)
・共有フォルダのルール整備などの“仕組み化”
・生成AI(ChatGPT等)を活用した業務効率化
Step3:外部の専門家と二人三脚で進める
中小企業は本業で忙しく、自力のみでの推進は至難の業です。そこで効果的なのが 「伴走型DXコンサル」 の活用です。
▼ 伴走支援でできること
・経営課題の客観的な整理
・業務プロセスの分析と再構築
・自社に合った最適なシステム選定
・導入後の効果測定と現場への定着サポート
■ まとめ:まずは小さな改善から始めよう
DXは「大きな投資」や「魔法のようなシステム導入」ではありません。 「会社の経営課題を一つずつ解決していく地道なプロセスの延長線上」 にあるものです。
中小企業こそ、属人化やアナログ管理の限界といった課題を抱えており、DXによって最も大きな「伸び代」を得られる存在です。
最初の一歩は小さくて構いません。 紙をなくす、Excelを整理する、ChatGPTを使ってみる……どれも立派なDXの始まりです。
重要なのは、「変わりたい」と思ったその瞬間から動き出すこと。
もし、どこから手をつけるべきか迷われている場合は、経営課題の整理から一緒に進める「伴走型DX支援」の活用をご検討ください。最短距離で、貴社の変革をサポートします。
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